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り、公は午の刻過て御歸殿なりき、, 申せしかは、肥州も同し御心にて、いちはやくものし給へりと喜はれて、さて物語られし, 一、今宵、橋本左内を御兼約之通り岩瀬肥州の許へ遣はされたりしに、肥州申されけるは、, へけれは、西城の御事抔も入道殿ゟ申勸め給へる樣にはならしかとおもひよられたる由, は、大老の迂濶なる條約日延の事をのみ一大事の樣にいひむつかりて、幾日と極めたる上, を、猶一日二日にてもいひのへよと言はるゝかをかしけれ、延へてかうといへる事たにあ, よらす申談せらるゝよし承りぬれは、今となりても入道殿の申さるゝ事は聽納もよかる, 伊達遠州は大老と縁家にて、伊豫入道殿は學識も坐すなれは、大老殊ニ依頼せられ、何に, らは、いかにもしてのふへけれと、何のわけもなくひた延にせんといはるゝなり、惣て取, 之、左内、此事は公もしかおほして、遠州殿と被仰合、明日入道殿の大老へ御出ある事を, 務大輔殿へ御出ありて、おの島を召されて御尋あるへしと、是ゟ直に中務大輔殿へ御入あ, と對話すましき由を申出されたり、御役人といへは, 殿をと申給はゝ、二ツの内一ツは事なるへきなりと決せられしとそ、遠江守殿は薩州のお, り締めたる事なくて、思ふ儘なる事をいはるゝなり、此比になりては、諸御役人は諸大名, の嶋も御懇なれは、御入ありて後宮の樣も聞かせられたけれと、薩摩守殿坐さねは有馬中, 左内ヲ忠震, ニ遣ハス, 大老ノ迂濶, 安政五年四月二十五日, 六八四
頭注
- 左内ヲ忠震
- ニ遣ハス
- 大老ノ迂濶
柱
- 安政五年四月二十五日
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- 六八四
注記 (20)
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