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人なくて、禪室いよ〳〵しめやかなるおりから、すこしうちねふり給ふに、井のほと, かてお前をたつか弓、紀の關守にもさはる事なく、紀路の遠山とをけれと、神足をも, 御前に侍りて御物語す、つとめての朝云やう、ねかはくは師の本身をみたてまつらん, なく、ふるすにかへる鳥のこゑいとものさひしく、庭にふりゆく花の雪をもふみ分る, と覺して内に引入給ふ、夕陽西山におちぬれと、立かへるへきさまもあらて、其夜は, は、我は役の小角の徒に〓行者といふ者なり、師の御名きく事久しく侍れと、いまた, りに螺をふき、ときんをいたゝきたる者出たり、いかなるものにか侍るととはせ給へ, といふ、師のいはく、わか本身を見んと思はゝ、那智山にゆくへしとありしかは、や, 對面給はらねは、はるかに舊山の霞を出、叡峰の雲に入るといふ、さては不測の者也, 劍刄をわたるにゝたり、斷岸千尺の飛泉は天の河雲のみおよりをつるかとうたかふ、, て三時はかりか程に那智にいたりぬ、, 山そはたち谷ふかくして、莓苔の滑石は氷の上をゆくかことし、岩頭するとにして、, 俄に風吹いて、水みなきりをちて、草木震動し、山鳴谷應ていとすさましきに、晴眸, 略ス、, 略ス、, ○繪, 寛和元年正月三日, 二九四
割注
- 略ス、
- ○繪
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- 寛和元年正月三日
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- 二九四
注記 (18)
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