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あしろもるうちの里人うしと世をしらすなからや袖ぬらすらん, 末たはむ庭のこはきの朝しめり物おもふかりや鳴て過つる, かくれなくてらせはうれし神風やあふく心のふかきおくをも, 山里のかりたの末のあさほらけしもうちはらひたつそ鳴なる, いこまやま雲のいにしへしらねともはれぬ時雨に思ひ侘つゝ, たれこよひひなのなかちをこきはなれやまとしまねの月をみるらん, 冬, 風ふけは玉とみえつゝ朝露の萩のうは葉そしつ心なき, 故郷になれし夕へをおもひ出て山吹をくるあきの松かせ, 袖そふく夕の風のふかきいろをわすれてすきんみ山路の秋, 朝露の岡のかや原山かせにみたれてものは秋そかなしき, 花をまつ吉野の松の雪のいろにかねてそ春の面影はたつ, かさしおる袖もや今朝は氷るらん三輪の檜原の雪の明ほの, 冬の夜のこほれる雪をふくかせに月さへさむく成まさる比, 雜, なりィ), 新拾, 承元二年二月是月, 一〇〇九
割注
- 新拾
柱
- 承元二年二月是月
ノンブル
- 一〇〇九
注記 (19)
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