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で其頸を差伸べたり、こは十月十五日, 口を噤みしが、刑場の近くにあるを見て、聲を出し得ぬものと刑吏等に思, はれざらんが爲め、我が沈默に驚くこと勿れ、我等キリシタンは、少しも騷, 風は程なく變りて、いと心地よき時候は追つて來るべし、我生涯の中にて、, び掛くるのみなりと言へり、やがて舟を乘棄つるや、彼はかのマントを〓, ぐことなくして、我等の神に近づくを常とし、唯内心の熱情を以て、神に呼, て、他の人々の如く死に就かんことを憂ふるのみと述べたり、語り終りて, 辿り著きたり、彼は大いに喜びて、地に跪き天を仰ぎ、靜に耶蘇、マリアの名, となりて、其キリシタンと共に讚美歌を唱へ、連祷を誦しつゝ、丘の前面に, り、彼は幾度か繰返して、假令今日キリシタンが斯程に迫害せらるゝとも、, を繰返しつゝ、宛も巧に首を打ち落す術を刑吏に教ふるものゝ如く、進ん, 斯くも滿足を覺えしことなし、唯天主の爲めに切り裂かるゝことなくし, ぎ、同道せる一人のキリシタンに之を與へたり、それより履物を〓ぎ、裸足, 骸は二人のキリシタンの手にて、能ふ限り鄭重に葬られたり、, 彼は五十四歳にして、主の爲めに己が一身を捧げたり、生れは津の國の領, のことにして、彼の遺, ○元和五年九, 月八日ニ當ル, 隼人ノ履, 歴, 元和五年是歳, 三五六
割注
- ○元和五年九
- 月八日ニ當ル
頭注
- 隼人ノ履
- 歴
柱
- 元和五年是歳
ノンブル
- 三五六
注記 (22)
- 388,649,66,1111で其頸を差伸べたり、こは十月十五日
- 1315,638,74,2186口を噤みしが、刑場の近くにあるを見て、聲を出し得ぬものと刑吏等に思
- 1204,640,69,2182はれざらんが爲め、我が沈默に驚くこと勿れ、我等キリシタンは、少しも騷
- 1666,633,72,2202風は程なく變りて、いと心地よき時候は追つて來るべし、我生涯の中にて、
- 971,640,74,2186び掛くるのみなりと言へり、やがて舟を乘棄つるや、彼はかのマントを〓
- 1090,635,70,2186ぐことなくして、我等の神に近づくを常とし、唯内心の熱情を以て、神に呼
- 1434,641,69,2177て、他の人々の如く死に就かんことを憂ふるのみと述べたり、語り終りて
- 620,641,73,2190辿り著きたり、彼は大いに喜びて、地に跪き天を仰ぎ、靜に耶蘇、マリアの名
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