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といふ承仕に、門をたゝくはきかぬかといへは、居眠けるかねおひれて、しさいをと, はす、さうなくあけつ、僧都車寄の妻戸へかほ入てのそきけれは、大八葉の車かけ色, やりいれぬ、僧都こは誰ならむと思へとも、せもんは迯入ぬ、又とはすへき人もなけれ, 自ら車寄のむしろをさしやれは、中間妻戸の扉を立よせつ、おりたる人をみれは、廿, 東山の邊より、申へき事候て、人のわたり候と云、是は誰もとゝておほしめし立て御, る牛飼ゆくへたちたり、興乘のきたり、中間五三人許, は、めもあやにのそきゐたり、かけはつしてやかて此妻戸へよす、女房なめりと思て、, 聞程に、此門の前に車を止めて、こと〳〵しくたゝく、いかなる人にかと驚き、專門, 二三許なる女房、紅の袴に薄衣きたるおりたる、僧都のそきゐたる程に、又おるゝを, おほつかなさに、こわつくろへは、此女房、物申候はむといふ、何事かはと答ふるに、, なるに、そめききたれる下簾なかやかにかけて、白川たち牛の額しろなるを、清けな, り、東はとう〳〵の谷にて、車なと通はぬに、いかならんとあやしく覺えて、耳を立て, みれは、廿四五許なる尼御前色白くこまやかなるか、はた薄かきの小袖, たもなきに布けさかけ、しりきれはきて、縁行道しける程に、東の方より車の音しけ, 白き袴を着て、やをら立たる、僧都中の障子をあけて迯入、いかなる人にかと, ○コノ下、源氏供, ○コノ下、源氏供養草子、ともにあめり, 門ををしあけてはやらかにノ十八字アリ、, 養草子、をりすみ, そめの二小袖, ノ十字アリ、, 長和五年四月二十九曰, 二八五
割注
- ○コノ下、源氏供
- ○コノ下、源氏供養草子、ともにあめり
- 門ををしあけてはやらかにノ十八字アリ、
- 養草子、をりすみ
- そめの二小袖
- ノ十字アリ、
柱
- 長和五年四月二十九曰
ノンブル
- 二八五
注記 (23)
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