『大日本史料』 5編 17 寛元元年12月~同2年7月 p.254

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此觀音の御前にまいりたりけるか、もしこの本意をとけて古郷へむかはゝ、御堂をつく, 天龍と名付たるわたりあり、川ふかく、流れ激しくみゆ、秋の水みなきり來て、舟のさる, れは、弘誓のふかき事うみの如しといへるも頼もしくおほえて、, るへきよし心のうちに申置て侍りけり、鎌倉にて望むことかなひけるによりて、御堂を, こと速なれは、往還の旅人、たやすくむかひの岸につき難し、此河水まされる時、舟なと, もをのつから覆りて、底の水屑となるたくひ多かりと聞こそ、彼巫峽の水の流おもひよ, 雨露もたまらす年月を送るほとに、一とせ望むことありて、鎌倉へくたる筑紫人有けり、, おもふにも、たとふへき方なきは、世にふる道のけはしき習ひ也、, 造けるより、人多くまいるなんとそいふなる、聞あへすその御堂へ參りたれは、不斷香の, 煙風にさそはれ打馨り、あかの花も露鮮なり、願書とおほしき物許、帳の紐に結ひつけた, せられて、いと危き心ちすれ、しかはあれとも、人の心に比ふれは、靜かなる流そかしと, たのもしな入江に立るみをつくし深き驗の有と聞にも, 此河のはやき流も世中の人の心のたくひとは見す, 天龍川, 寛元二年二月十七日, 二五四

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  • 天龍川

  • 寛元二年二月十七日

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  • 二五四

注記 (16)

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