Loading…
要素
頭注ノンブル
OCR テキスト
さても雲上のいにしへは、なさけある御あそひ盡せさりしあまりに、中殿宴會なとまて, つれ〳〵もなくさめかたかるまゝに、同行一人あひともなひて、この八月十五夜の月も, つのなけきなる心地して、こしかた行すゑの事とも、いまさらに思ひみたれて、山里の, たくひにや侍らん、しきしまの道まなこのまへにたえぬへきことを、あちきなく身ひと, ふれにて心をなくさむることゝなんおもひ侍るまゝに、時々ふるき双帋なとをとり出て, みるにつけても、なをこの道こそなき跡まてもかたみとゝまることにて侍りけれ、かゝ, 人なみなみにたちましろひ侍し程に、年うつり世かはりて、ひむかし山の草のいほりに, りけれは代々の御門、たけきものゝふ、かしこき聖も、これをすてぬならひにて侍にや、, よしの山にたつねきて、故郷人に又こむ春を契り、月の夜遍昭寺にあくかれてこゝろを, かにかみさひたる夕くれに、海上のなかめいとゝ心もすみまさりて、たゝすみありく程, 世をのかれて、なにはのことも思すてぬるすまゐにも、歌はかりやつみえぬあそひたは, すまし、いたつらにおほくのとし月をわたり、仙洞歌ところのましはりをゆるされて、, みかてらに、天王寺すみよしさまへまいりて侍しかは、松かせうちしくれて、ことのほ, りて、歌をたしなむ人は、おりにあへるけしきなりしも、いまはふねなかしたるあまの, おこしたてられて、勅撰なと出來へきやうに聞侍しかは、和歌のうら浪むかしに立かへ, 和歌ノ道ノ, 衰微ヲ歎キ, テ天王寺住, 吉ニ詣ヅ, 寶治二年正月十七日, 一二六
頭注
- 和歌ノ道ノ
- 衰微ヲ歎キ
- テ天王寺住
- 吉ニ詣ヅ
柱
- 寶治二年正月十七日
ノンブル
- 一二六
注記 (21)
- 962,669,58,2224さても雲上のいにしへは、なさけある御あそひ盡せさりしあまりに、中殿宴會なとまて
- 388,674,59,2231つれ〳〵もなくさめかたかるまゝに、同行一人あひともなひて、この八月十五夜の月も
- 500,675,61,2218つのなけきなる心地して、こしかた行すゑの事とも、いまさらに思ひみたれて、山里の
- 617,671,58,2228たくひにや侍らん、しきしまの道まなこのまへにたえぬへきことを、あちきなく身ひと
- 1303,666,59,2225ふれにて心をなくさむることゝなんおもひ侍るまゝに、時々ふるき双帋なとをとり出て
- 1191,666,59,2224みるにつけても、なをこの道こそなき跡まてもかたみとゝまることにて侍りけれ、かゝ
- 1532,663,58,2227人なみなみにたちましろひ侍し程に、年うつり世かはりて、ひむかし山の草のいほりに
- 1074,669,62,2251りけれは代々の御門、たけきものゝふ、かしこき聖も、これをすてぬならひにて侍にや、
- 1759,666,57,2223よしの山にたつねきて、故郷人に又こむ春を契り、月の夜遍昭寺にあくかれてこゝろを
- 159,678,63,2227かにかみさひたる夕くれに、海上のなかめいとゝ心もすみまさりて、たゝすみありく程
- 1418,660,60,2229世をのかれて、なにはのことも思すてぬるすまゐにも、歌はかりやつみえぬあそひたは
- 1650,662,57,2198すまし、いたつらにおほくのとし月をわたり、仙洞歌ところのましはりをゆるされて、
- 271,672,61,2226みかてらに、天王寺すみよしさまへまいりて侍しかは、松かせうちしくれて、ことのほ
- 733,670,57,2225りて、歌をたしなむ人は、おりにあへるけしきなりしも、いまはふねなかしたるあまの
- 847,674,63,2213おこしたてられて、勅撰なと出來へきやうに聞侍しかは、和歌のうら浪むかしに立かへ
- 312,299,44,205和歌ノ道ノ
- 268,300,42,206衰微ヲ歎キ
- 224,304,42,206テ天王寺住
- 181,299,41,165吉ニ詣ヅ
- 1872,723,47,384寶治二年正月十七日
- 1876,2554,45,110一二六







