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かつき、男女老少雲霞のことく見物す、黒鍬の者ともに被仰付、向の山への, 月廿一日辰の下剋の事なるに、一天曇りなく照にてつ告る空なるに、手負, 天下を治めたまふ程の大將は、かく御心のつきたまふ物かなと、みな人申, ひ給はんと御思案半なるに、むかふの山を御覽すれは、郷人の面々笠ひき, なるそ、備へて一戰とくへきと相待事もあるへしとて、御人數をあつめた, しれす首一提け秀吉を相待、公近く成たまへは、私勝家の御首給つたりと, て御目かくる、公、汝は神妙の事を仕たるとて御覽有、此首よき者の首なり、, まふ、さてそれより海道筋へ乘出し給ふに、其道々に敵味方のわかちなく, 下と被仰付、みのかさを乞取、道々の手負共におおひきせさせたまふ、誠に, たまはく、卒爾に長追すへからす、是より山合難所多所なり、勝家は古武者, 共疵を日に照付られてくるしめり、秀吉御覽有、いたはしく思召、其苦を濟, ほり、見物の面々に、汝等かつきゐたる笠一かいつゝくれ候へ、褒美を可被, ならはしける、それより海道を打たまふに、東野と中まは江の間にて、何者共, 手負共さんをみたさることくなり、いまた死さる者多かりけるに、比は四, 勝家か首にはあらずと被仰、其方は誰人成そとゝはせたまへは、答申上け, 數ヲ集ム, 下勝家ノ, ヲ戒メ人, 秀政ノ部, 首ヲ得ト, 傷ル, 負傷者ヲ, 秀吉急追, 稱ス, 天正十一年四月二十一日, 一七〇
頭注
- 數ヲ集ム
- 下勝家ノ
- ヲ戒メ人
- 秀政ノ部
- 首ヲ得ト
- 傷ル
- 負傷者ヲ
- 秀吉急追
- 稱ス
柱
- 天正十一年四月二十一日
ノンブル
- 一七〇
注記 (26)
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