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分過るのへの尾花のすり衣色こそなけれ露はまたひす, 月ゆへの秋とや雲の知ぬらん嵐もふかぬ空にきえぬる, みつしほにかくれもはてぬみたれあしのすゑ葉の螢行方もなし, 一すちの秋の氷をくたきつゝ月の上こくあまのつり舟, うきもせすしつみもはてぬ月影の底になかるゝ山川の水, 朝またきめに見ぬ秋のくるかたををしへて過る荻の上風, たつたみのやむ時もなき五月雨に川瀬をやすく宮木引なり, おしましな山のはあらは出ぬへし今夜の月にかきる秋かは, 秋も猶よそにそ月をなかめつる我すむいほは山かけにして, さはた川ひとつたなはし水こえてわたる人なき五月雨の頃, わたの原入山見えぬ月たにもおしむこゝろのたゆむものかは, さらてたに夕はものゝおもはるゝ雲のはたてに秋は來にけり, 秋廿首, 〓のころそ人もとひこしわか宿の庭のはつ萩はやもさかなん, 「初萩」, 寶治二年雜載學藝, 一六五
割注
- 「初萩」
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- 寶治二年雜載學藝
ノンブル
- 一六五
注記 (17)
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