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棧のたゆれは谷の雪分て, 法つれをも犬のお〓やる鳥の落, 殘るこそ數多破樋の中ならめ, 古跡は道もならしの絶やらて, 世ゆすりてあふく處の花の賀に, 菅の葉のみたれあひぬる爰かしこ, 草の庵も隣つからに結はまし, 葛城や月も流るゝ飛鳥川, 笛の音も朧月夜に成けらし, 跡に今なし隔める有馬山, 名のりをも新關すえて聞分ち, 草の色さへ淺澤のすヘ, 忍ふにも袖の移香とかめられ, 名殘なく秋のむら雨降とを〓, 月ミよといさめあやしき詞にて, 〓妻をつさねしとかを思ひと〓, 下待と夕の屏あけ置て, しりえぬは更には垣の内にして, 使さへ多たり來あへる文の中, 旅はたゝ野山にをくる日數にて, 立よりつゝも舍のらまし, 雨夜の月の影遲き空, ひかりはつかにうりるつた岡, いつよりかしめをく三輪の神, そことしもなくしける笹原, まかせて風に猶やふれ簑, 軒端の山の霞む明く〓, 身は乃のれても入法の門, ならひ來て, しられし〓ぬる里人もろ治, 〓ゝつらひきて命まつ程, 永日あつす舞つヘす袖, あれはてにたる田面はるけし, たヽよひつるもきゆる浮〓務, 駒に車もまし〓たつ道, わかれし閨に人の音つま, 出る樵夫の遠き山口, 竹のそよきも身に入る頃, 國のさのひの人はかり〓, 〓ろむる程もたゝ思ふつ, 峯に住しも又第もと寺, 一筋つゝく水の行末, 慶長十九年十一月二十五日, 夏の日のく金とみゆるは松の陰, 所々冬野の水や氷るらん, 簾の内に吹入風の長閑にて, 花を千とせのみとり哉, しはしたゝ秋の〓の飛みたれ, 〓ぬれは只火を里のしるへにて, う〓戀衣なにゝきつらん, うや戀衣なにゝきつらん, 一筋つゝく水の行末, 慶長十九年十一月二十五日, 二一八
割注
- うや戀衣なにゝきつらん
- 一筋つゝく水の行末
柱
- 慶長十九年十一月二十五日
ノンブル
- 二一八
注記 (54)
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