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に歸て申されしは、何とて世之介殿の吉野はいなし給ふまじ、同じ女の身, にさへ、其おもしろさ限なく、やさしくかしこく、いかなる人の嫁子にもは, でもお年を寄れた方へ手をつかえて、私は三すぢ町にすみし吉野と申遊, さもあらは御一門樣の御中を、私なをし申べしといふ、出家社人のあつか, ひをもきかざる者ども、いかにしても仰ける、まつ〳〵明日吉野は暇とら, 女、かゝるお座敷に出るはもつたいなく候へ共、今日御〓を下され、里へ歸, る御名殘に、昔を今に一ふしをうたへばきえ入計、琴彈歌をよみ、茶はしほ, 入度のよし、觸状つかはされけるに、何かにくみはふかゝらずと、其日乘物, 相手になり、笙を吹、無常咄し、内證事、萬人さまの氣をとる事ぞかし、勝手に, らしくたてなし、花を活替、土圭を仕懸なをし、婦女達の髮をなで付、碁の御, 入ば呼出し、吉野獨のもてなしに、座中立時を忘れ、夜の明方にめい〳〵宿, せて歸し候、今迄の通にと御言葉を下られ、庭の花櫻も盛なれば、女中方申, 野は淺黄の布子に赤前だれ、置手拭をして、へぎに切熨斗の取肴を持て、中, ども入て、久しく見捨られし築山の懸作、大書院に並居て、酒も半を見合、吉, づかしからず、一門三十五六人の中にならべて、是はと似た女もなし、いづ, 元和三年十一月二十二日, 二八八
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- 元和三年十一月二十二日
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- 二八八
注記 (17)
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