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めしを慰め、首尾よくその信心を堅固ならしめたり、, げに、マツダレナ, 我等に與し給ふべしといひて起床し、身をひれ伏して祈りしが、間もなく, 十字架は何處に在りや、何卒教へ給へとやさしく尋ねたり、リノの敬虔と, 如き面持して、さては異教徒の奇怪なる責道具かな、これぞ我等には、寔に, 善徳とは、常に信者の慰めにして、又稀に見るところの龜鑑たりき、彼は耶, て、難事に遭遇すれば、大に恐怖する性質なりしが、今火焙に處せらるゝに, 縛せられて、ひとり牢獄へ引かれたり、その後幾許もなくマツダレナも亦, 快適なる輕微のものなりと言へり、次で慇懃に役人の一人に打向ひ、わが, 蘇會に入らんことを、幾度も、いとも熱心に懇請したり、元來彼は小心にし, 捕へられたり、年老いたりし彼女は、夫と共に牢に在りて、果は火刑に處せ, りき、入牢前間近くのことなりしが、彼は一夜ふと目覺めて、妻に向ひ嬉し, られたり、トマゾ・ヨエモンは、父が獄中にありて、死に瀕し、信仰の搖めきそ, よ、今し刑吏は來らん、心を大きく保てよ、神は, リノ・リヒョーエは、十字架と薪の用意せられたるを見て微笑し、之を蔑む, る者ありしを一笑に附したりし程に、キリシタンの寛仁を示したる人な, ○上文まる, たニ作ル, とまぞ與, 右衞門, まつだれ, 忠助ノ妻, りの利兵, 衞, な, 元和五年八月二十九日, 三六三
割注
- ○上文まる
- たニ作ル
頭注
- とまぞ與
- 右衞門
- まつだれ
- 忠助ノ妻
- りの利兵
- 衞
- な
柱
- 元和五年八月二十九日
ノンブル
- 三六三
注記 (27)
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