『大日本維新史料 編年之部』 3編 3 安政5年3月1日~同月20日 p.345

Loading…

要素

ノンブル

OCR テキスト

盆も弊害に變して、惟彼か鼻息を窺ふの卑怯に陷らん、是れ今日和親貿易然る可からさるの一なり、, く富嶽の安きに置き給はんことを、偏に〓望の至に堪へす、, 條約を取結はんとす、誠に無謀無策の甚しきものにして、因循苟安の極と謂ふて可なり、若し修好通商の利害を考, 疎きも、報效の事は謀らさる可からす、夫れ現今世界の形勢一變の説を、關東の役人は喋々と之を唱ふるも、此説は, に遺憾千萬なるへし、遂には大日本の國號も、地に墜つるの福患を招くに至らん、和親通商も其始を愼まされは、利, 究せすして、彼か威勢に畏怖して條約を取結ひ、甲より乙と次第に萬國と交通の道を開かは、大日本國固有の美風, 已に天保年間より萠芽し、達識の學者や、皇國の苟安を見て、竊ニ之を憂歎せり、而るに關東の役人は、始めて墨國, の軍船・大砲を見て驚愕し、漫に世界の形勢一變を名として、鎖國の制度を變革し、彼れの要求を容れ、修好通商の, 國の物産繁殖と謂ふに非す、實に意外の困難起る、と有らん、夷情元より奪はすんは〓かす、吾か有用の物品を以, 國の港を以て、戎蠻輻湊の域と成さは、終始彼より我か柔弱を見透され、何事に附務ても悔〓さるる而已にして、實, 良俗は、一時に頽廢して不測の災害并ひ臻るへし、誠に寒心戰栗に堪ゆ可學んや、願くは朝廷に於て前途の御國是, を許し此を許ささるの道理なきを以て、悉皆之を許容せさる可からす、今日の如く、全國の軍備廢弛の時に當り、諸, 皇大神始め奉つり、列聖在天の神靈に對せられ、御不孝ハ勿論、就中弘安の先皇に對せられ御申譯も無く、恐れなから, 一墨國の要求一度許容せらるゝに於ては、諸蕃追々風を聞きて渡來し、墨國同樣に情願を申立つ可し、其節に至り、彼, 叡慮を惱まさせらるる御事を推察し奉れは、臣子たる身に於ては、一日も寢食を安んすること能はす、文武の道に, 一墨國情願の通許交せられ、尋て魯國・英國と次第に情願申立、而る後に其貿易は何物を以て之に當る可きや、目下御, を確定させられ、御國體に基つき、百年の利害を御洞見ありて、墨國の處置を御決議あらせられ、大日本國をして永, 第一墨夷和親貿易然る〓からさるの事, 好通商の條約を結はんとするは、子か親を嚇して物を商たるに應するか如きものにして、親の威權を失ふに均し、, 安政五年三月十四日, 三四五

ノンブル

  • 三四五

注記 (21)

  • 388,693,44,1891盆も弊害に變して、惟彼か鼻息を窺ふの卑怯に陷らん、是れ今日和親貿易然る可からさるの一なり、
  • 963,692,44,1127く富嶽の安きに置き給はんことを、偏に〓望の至に堪へす、
  • 1314,688,45,2174條約を取結はんとす、誠に無謀無策の甚しきものにして、因循苟安の極と謂ふて可なり、若し修好通商の利害を考
  • 1579,688,46,2170疎きも、報效の事は謀らさる可からす、夫れ現今世界の形勢一變の説を、關東の役人は喋々と之を唱ふるも、此説は
  • 482,693,45,2172に遺憾千萬なるへし、遂には大日本の國號も、地に墜つるの福患を招くに至らん、和親通商も其始を愼まされは、利
  • 1226,692,46,2168究せすして、彼か威勢に畏怖して條約を取結ひ、甲より乙と次第に萬國と交通の道を開かは、大日本國固有の美風
  • 1491,692,46,2167已に天保年間より萠芽し、達識の學者や、皇國の苟安を見て、竊ニ之を憂歎せり、而るに關東の役人は、始めて墨國
  • 1402,692,46,2166の軍船・大砲を見て驚愕し、漫に世界の形勢一變を名として、鎖國の制度を變革し、彼れの要求を容れ、修好通商の
  • 199,692,45,2175國の物産繁殖と謂ふに非す、實に意外の困難起る、と有らん、夷情元より奪はすんは〓かす、吾か有用の物品を以
  • 575,689,46,2179國の港を以て、戎蠻輻湊の域と成さは、終始彼より我か柔弱を見透され、何事に附務ても悔〓さるる而已にして、實
  • 1140,690,46,2173良俗は、一時に頽廢して不測の災害并ひ臻るへし、誠に寒心戰栗に堪ゆ可學んや、願くは朝廷に於て前途の御國是
  • 672,692,45,2173を許し此を許ささるの道理なきを以て、悉皆之を許容せさる可からす、今日の如く、全國の軍備廢弛の時に當り、諸
  • 1754,688,45,2169皇大神始め奉つり、列聖在天の神靈に對せられ、御不孝ハ勿論、就中弘安の先皇に對せられ御申譯も無く、恐れなから
  • 766,658,46,2208一墨國の要求一度許容せらるゝに於ては、諸蕃追々風を聞きて渡來し、墨國同樣に情願を申立つ可し、其節に至り、彼
  • 1666,687,47,2167叡慮を惱まさせらるる御事を推察し奉れは、臣子たる身に於ては、一日も寢食を安んすること能はす、文武の道に
  • 293,660,45,2207一墨國情願の通許交せられ、尋て魯國・英國と次第に情願申立、而る後に其貿易は何物を以て之に當る可きや、目下御
  • 1050,693,46,2169を確定させられ、御國體に基つき、百年の利害を御洞見ありて、墨國の處置を御決議あらせられ、大日本國をして永
  • 862,818,44,776第一墨夷和親貿易然る〓からさるの事
  • 1843,690,45,2152好通商の條約を結はんとするは、子か親を嚇して物を商たるに應するか如きものにして、親の威權を失ふに均し、
  • 99,745,43,388安政五年三月十四日
  • 98,2383,43,122三四五

類似アイテム