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楯を遺し置き、機會を見て信長の陣營に行き、尊師に代りて之を呈すべしと彼に云ひ置き, 昇天祭の立日、, きて其家に案内せり、我等は八日間彼の家に隱れゐたり、, 家は、掠奪の上、破壞すべしと傳へたり、予が從ひたるキリシタン之を聞きて恐れ、前に, 武器を取りて、晝夜堀の周圍にゐたり、, るは安全ならず、我等は如何にすべきかと心配せし時、メヲサンの甥なる異教徒答へて、, 閉ぢ、鍵は坊主の手にありしが故に、後退することは不可能なり、此危險を冒して中に入, も後にも進むこと能はず、予と同伴せし六・七人のキリシタンも亦同樣なりき、門は既に, 少しも恐るゝに及ばず、予はパードレを予が家に入れ、若し村に騒擾起らば、彼を守り、, クラの戸及び窓に土を塗り、更に家財の一部を祭壇の下の地中に埋め、板類戸及び窓を取, 予は出發前、リウサの家に信長及びシキアンに宛てたる尊師の書翰と、絹の袋に入れたる, 彼より先に死すべしと云ひ、村の防禦の爲め、途中に障礙物多かりしが故に、予が手を引, 都中火災の用心をなせるを以て、マルチ二ヨは我等の, 外して、悉く菜園に置き、屋根には水の壺を据えたり、都の人は一人も家に入らず、悉く, 村に報告し、坊主等は村に觸を出して、パードレ入れば、之を殺すべく、之を隱匿したる, ○五月一日、即チ元龜四, 年三月三十日二當ル, 防火準備, 京都會堂ノ, ぶらるノ信, ふろいすか, 夕庵宛ノ書, 長及ビ武井, 状ヲ呈ス, 天正元年三月二十九日, 二九五
割注
- ○五月一日、即チ元龜四
- 年三月三十日二當ル
頭注
- 防火準備
- 京都會堂ノ
- ぶらるノ信
- ふろいすか
- 夕庵宛ノ書
- 長及ビ武井
- 状ヲ呈ス
柱
- 天正元年三月二十九日
ノンブル
- 二九五
注記 (26)
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