Loading…
要素
頭注ノンブル
OCR テキスト
たり、彼等の言に依れば、此の邸は内府樣の軍に從ひし大名の邸なるが故, りき、こゝにて予は教徒の懺悔を聽き、又一人の異教徒に洗禮を施したり、, せられたり、實に五時間以前には、其の建物は尚ほ高く聳えしが、壯麗なる, に破壤せられざる由なり、敵兵大坂に侵入するや、教徒等は予の市外に出, ざりしが故に、漸次に我等の居處を易ふることを得たり、予は邸内樹木の, る危險に瀕せしが、幸にも神意に依て、予の居りし家は、一時に火災に罹ら, づることを望まざりき、是勝誇れる敵は、其の遭遇せる者は何の差別もな, るゝに及び、予等は一同此處に夜を過すに決せり、蓋し大坂より出づるは、, 間にある竹叢に身を託せり、此時燃ゆる如き烟は、眼〓を燒かんばかりな, く殺戮せしが故なり、予は暫らく此處に居りしが、周圍は火勢頗る熾にし, て、炎は全市を包み、絶望の〓喚は空に響けり、風は又炎を煽りて、大坂の破, 壞を助け、正午と第二十三時との間に、恐しき變化を生じ、此の大市は破壤, 彼は此の洗禮の水に依て、現世竝に永遠の火より救はれしなり、日漸く暮, 城郭も一堆の灰燼と化し了れり、予は烟にて窒息し、又炎に燒かれんとす, 身を敵の鎗先に投ずるものにして、且明朝に及ばゝ、敵兵の殘虐も薄らぐ, 藪中ニ隱, ぼるろ竹, 市街燒亡, ノ形況, 元和元年五月八日, 一一六
頭注
- 藪中ニ隱
- ぼるろ竹
- 市街燒亡
- ノ形況
柱
- 元和元年五月八日
ノンブル
- 一一六
注記 (21)
- 1805,620,59,2216たり、彼等の言に依れば、此の邸は内府樣の軍に從ひし大名の邸なるが故
- 509,619,64,2236りき、こゝにて予は教徒の懺悔を聽き、又一人の異教徒に洗禮を施したり、
- 1101,622,59,2216せられたり、實に五時間以前には、其の建物は尚ほ高く聳えしが、壯麗なる
- 1691,619,57,2224に破壤せられざる由なり、敵兵大坂に侵入するや、教徒等は予の市外に出
- 748,620,61,2212ざりしが故に、漸次に我等の居處を易ふることを得たり、予は邸内樹木の
- 864,620,63,2218る危險に瀕せしが、幸にも神意に依て、予の居りし家は、一時に火災に罹ら
- 1573,622,60,2216づることを望まざりき、是勝誇れる敵は、其の遭遇せる者は何の差別もな
- 275,625,61,2226るゝに及び、予等は一同此處に夜を過すに決せり、蓋し大坂より出づるは、
- 627,616,65,2221間にある竹叢に身を託せり、此時燃ゆる如き烟は、眼〓を燒かんばかりな
- 1454,618,59,2219く殺戮せしが故なり、予は暫らく此處に居りしが、周圍は火勢頗る熾にし
- 1336,620,59,2221て、炎は全市を包み、絶望の〓喚は空に響けり、風は又炎を煽りて、大坂の破
- 1218,616,60,2225壞を助け、正午と第二十三時との間に、恐しき變化を生じ、此の大市は破壤
- 391,618,63,2222彼は此の洗禮の水に依て、現世竝に永遠の火より救はれしなり、日漸く暮
- 982,616,63,2220城郭も一堆の灰燼と化し了れり、予は烟にて窒息し、又炎に燒かれんとす
- 157,619,65,2213身を敵の鎗先に投ずるものにして、且明朝に及ばゝ、敵兵の殘虐も薄らぐ
- 514,243,44,173藪中ニ隱
- 563,246,40,171ぼるろ竹
- 1487,243,45,173市街燒亡
- 1444,253,42,120ノ形況
- 1922,689,47,337元和元年五月八日
- 1919,2434,43,109一一六







