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兵衞といひたるものにて、若けれども物の情をわきまへしものなれば、此, しき〓こだあれ、いとも淺ましくやつれたる男が、吾太夫, みの鍛冶あり、東寺の御影供の折に見そめてよわ、起臥おもかげ身にそひ、, ばらにとはしめ、とし月あまたおもひをこがせしやうを聞て、其日のまら, うどにしか〳〵と語て、しばしのいとたを乞、ある家をかたらひて、酒はか, れなどてうじてもてなしぬ、其日の客は、京にてきこえたる富豪灰屋三郎, 露もわすれず、是より其業をなすあたひ、日々の食料を除ては、一錢も他の, く、はたおのが心にかなはぬ人には曾て見えず、こゝにいとまどし支獨ず, 〓に用ず、月日を重てほみたる銀そこばくに成たるをふところにし、島原, えたしと申はとて、手打たゝた笑ふを聞とがめて、人をや初て、其よしをほ, びのあふことも哉、面目になど心をつくせども、引手あまたにていとそな, すべ支やうをとひはかわしかば、大にわらひて、やがて走わ歸り、よにをか, ふ、はたして是は二なくよろこびけると也、よに富る人の色好むは、唯一た, の出口に徃て、いかゞせんとたゝずみてありける時、是が使ふ女乃わらは, にま之, 二人出來たるを、誰とはしらねどうちまねきて、此名妓にたいめ, 時の上首, を通稱す, と通稱す, これを禿, 冶某, 吉野ト鍛, 元和三年十一月二十二日, 二八三
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- 時の上首
- を通稱す
- と通稱す
- これを禿
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- 冶某
- 吉野ト鍛
柱
- 元和三年十一月二十二日
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- 二八三
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