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に渡すへき船なし、是は此所誠の往還にてなけれは、定りたる渡し場に, 添て、山城綴喜郡草内村に至る、山田村より此所迄凡一里餘也、然るに此, 鍔かけたるを見かけ、其者を〓して、其刀を奪ひ取しかは、土民とも大に, 草内の渡りの東の方に至る比、梅雪從者、其案内に頼みたる者の中、銀の, より壹里九丁上曾塚の渡りに出給はんとし給ふ處、折節は木津川向ふ, 人を呼かけて、其舟かせと云けれは、借事ならすといふ、其時忠勝舟をか, さすは打〓すかと、鐵炮を以てねらひ寄たれは、おそれて二艘共に船を, 岸に付たり、即神君を乘せ奉り、御供の面々乘らんとするに、柴多く積た, 怒り起て、梅雪を始め、其從者悉く打〓す、依之梅雪の墓、草内村の向ふ木, れは乘る事を得す、其時忠勝、柴を殘らす川の中へ捨よと船人に申付候, 非る故也、人々如何せんと思ふ處、柴積たる船二艘來れり、依て忠勝其船, 村、水取村を經、山田村に御止宿有て、今朝木津川に望み給ふ、川向南の河, 津の枝川の西南飯野の岡に今にあり、神君は昨日相良郡天王村、普賢寺, 原通りを白柄村に御懸り、綴喜郡老中村、江野口村、高尾村に至て、宇治橋, 同三日、梅雪は未明に神君に引別れ、山田村より北に向ひ、木津の枝川に, 白柄ニカ, 山田ヨリ, ヽリ木津, 川ヲ渡ル, ニテ殺サ, 梅雪草地, トノ説, 天正十年六月四日, 一六三
頭注
- 白柄ニカ
- 山田ヨリ
- ヽリ木津
- 川ヲ渡ル
- ニテ殺サ
- 梅雪草地
- トノ説
柱
- 天正十年六月四日
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- 一六三
注記 (24)
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