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て悉く家財を奪ひ、家に火を放ち、逃げ後れたる僕等を悉く寸斷し、尚他の, 佛の爲めに鑄たる鐘を再び鑄造し、内府よりも太閤及び秀頼に多くの名, 謀を企てたるが故に、其惡事既に露れ、或は將に露れて其破滅に終らんと, 都に近き丹波國の龜山城に退き、其母を人質として江戸に送るべく、又大, 木の城に逃れたり、市正の去るや、秀頼の部下忽ち其家を襲ひ、俄に侵入し, 府に勸むるに、少年に今よりも良き國と報酬とを與へんことを以てし、場, 謀議は老人の悦ぶ所となり、市正を以て其使となし、秀頼は大坂を離れ、京, するを恐れ、他人は悉く捨て置き、唯其妻一人と共に、急に去つて津の國茨, 譽を與へたる記事の文字を除くべきことを傳へしめたり、是れ内府の蒔, きたる不和及び未來の戰爭の種子なりき、市正其使命を陳べたれば、秀頼, 所及び人を變更することは、彼を抑壓するの便となるべきを説きしが、此, 多くの人々を殺戮したり、是れ内府と秀頼との間の宣戰の布告に等しき, 及び其母は、内府が彼等を陷れんとすることを認め、其使命と共に之を傳, ふることを引き受けたる使者を憤り、之を嫌疑し初めたり、市正は自ら陰, ものなりき、秀頼は直に大坂の城壁を修築し、來らんとする攻圍の爲め熱, 秀頼且元, ヲ疑フ, 且元大坂, 秀頼戰備, ヲ去ル, ニ使ス, 且元大坂, ヲ修ム, 元和元年五月八日, 一四六
頭注
- 秀頼且元
- ヲ疑フ
- 且元大坂
- 秀頼戰備
- ヲ去ル
- ニ使ス
- ヲ修ム
柱
- 元和元年五月八日
ノンブル
- 一四六
注記 (25)
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