『大日本史料』 12編 32 元和五年十一月~同年十二月 p.367

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朱を濺ぎ、恰も氣の狂ひたるものゝ如くに、母上何ぞ疑ひ給ふや、父は天に, 彼の妻は夫の救はれしや否やを疑ひて大に案じたりしが、其一子滿面に, めゐたり、失明せる八十歳の老人瀕死の状態にありしが、偶一人のキリシ, き、斯くて夢は破れたり、其後病人は洗禮を受くることなくしては、一刻も, 悉く喫驚せり、其後小兒は眠に落ちたりしが、やがて目覺めし時、其席にあ, 昇れりと言ひて、いとも高遠に神の榮光に就きて語り出でしかば、聞く者, タン其處を過ぎ、同情の念に驅られ、我が會のパードレの許に馳せ行きて、, 安堵するを得ず、直に之を受けて後、三日にして、深く神を念じて瞑目せり、, 人を添へて、其處に遣したり、彼は瀕死の老人に向ひ、汝キリシタンたるこ, 貴人あり、洗禮を受くることを拒みゐたりしが、燦爛たる純白の衣を纏ひ、, 此老人に洗禮を授け得べきかを尋ねしかば、パードレは其人に傳道士一, 淑かに彼に差出しゝが、彼は之を〓まんと努めて、遂に〓むこと能はざり, とを欲するやと問ひしに、老翁はキリシタンの名を知らざりしかば、即ち, 之を教へ示して、洗禮を授けしが、其後死に就きたり、醫者に見放されし一, 絹の帶を締めたる氣品高き人を夢に見たり、此人帶に下げたる十字架を, 元和五年是歳, 三六七

  • 元和五年是歳

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  • 三六七

注記 (17)

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