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た。然るに滔々たる拒絶論に反して、獨り識見の高邁にして議論の卓越してゐ, であつた。彼は安政二年五月長文の建議書を幕府, 抉した剋切な議論と云ふべきである。, の大言」と評し去り、幕府も亦素より之を採用しなかつた。斯くて安政二年八月, たのは、儒者古賀謹一郎, に提出して曰く、海岸の深淺が他國に判然となることを以て、國家の安危に關す, ると考へる如きは、臆病者の言説に過ぎず、測量を禁止して天險を恃む如きは兒, 戲に等しい。方今我が國は大船を備へて、愈〻海防を嚴にする必要に迫られてゐ, るのであれば、寧ろ我より進んで津々浦々迄細密に測量をなすべきである。況, 十三日幕府は漸く方針を定め、諸大名及び有司に對して米艦要求の沿海測量を, 令明白・上下和合・武備整頓の根本策が確立して居れば、何等憂懼すべきことは無, んや和親條約を締結した以上、今更斯かる論議をなすのは無盆のことで、要は政, いとの主張であつた。〓濶空疎の論のみ多かつた當時に於いて、克く時弊を摘, 併し斯かる出色の議論も未だ世の容れる所とはならず、徳川齊昭も單に「儒者, 拒絶すべき旨を令した。即ち米艦再渡來の節は嚴重に彼の要求を拒絶し、若し, 茶溪, 増, 第五編朝幕の乖離, 一九〇
割注
- 茶溪
- 増
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- 第五編朝幕の乖離
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- 一九〇
注記 (19)
- 1717,565,66,2265た。然るに滔々たる拒絶論に反して、獨り識見の高邁にして議論の卓越してゐ
- 1610,1374,62,1458であつた。彼は安政二年五月長文の建議書を幕府
- 693,570,56,1078抉した剋切な議論と云ふべきである。
- 466,577,68,2266の大言」と評し去り、幕府も亦素より之を採用しなかつた。斯くて安政二年八月
- 1605,566,54,650たのは、儒者古賀謹一郎
- 1492,568,66,2266に提出して曰く、海岸の深淺が他國に判然となることを以て、國家の安危に關す
- 1377,568,68,2268ると考へる如きは、臆病者の言説に過ぎず、測量を禁止して天險を恃む如きは兒
- 1264,566,67,2270戲に等しい。方今我が國は大船を備へて、愈〻海防を嚴にする必要に迫られてゐ
- 1151,573,66,2263るのであれば、寧ろ我より進んで津々浦々迄細密に測量をなすべきである。況
- 352,576,72,2269十三日幕府は漸く方針を定め、諸大名及び有司に對して米艦要求の沿海測量を
- 920,569,71,2269令明白・上下和合・武備整頓の根本策が確立して居れば、何等憂懼すべきことは無
- 1035,569,71,2268んや和親條約を締結した以上、今更斯かる論議をなすのは無盆のことで、要は政
- 805,574,72,2268いとの主張であつた。〓濶空疎の論のみ多かつた當時に於いて、克く時弊を摘
- 580,637,69,2206併し斯かる出色の議論も未だ世の容れる所とはならず、徳川齊昭も單に「儒者
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